親の家や不動産の相続 相談はこの一歩から

お盆や正月、久しぶりに家族や兄弟姉妹が集まると、ふとした拍子に「親の家、どうする?」という話題が出ることがあります。
古くなった実家、相続が近づく親の持ち家、遠方の空き家予備軍…。
誰もが頭の片隅では気にしつつも、「まあ、いずれ考えればいいか」と先送りしてしまいがちです。
けれど、相続や不動産のことは待ってくれません。いざ相続が発生してから慌てて動くと、兄弟間での意見の食い違いや税金の負担、手続きの煩雑さに直面することになります。
「じゃあ、誰にどう相談すればいいの?」
多くの方が最初につまずくのは、この「相談の入口」です。
今回は、「親の家や不動産の相続をどうするか迷っている人」に向けて、最初の一歩をどう踏み出すかについて、わかりやすく解説します。
→関連コラム「帰省はチャンス お盆に話す『家と土地』のこと」

1. なぜ「相続・不動産の相談」が進まないのか?
相続や不動産のことを考えるとき、多くの人が頭を抱えるのは「複雑そう」という印象です。
・「司法書士に聞くべき? 税理士? それとも不動産業者?」
・「そもそも何を相談すればいいのかわからない」
・「親はまだ元気だし、先のことだから…」
このように、「誰に」「いつ」「何を」相談すればいいのかがわからず、なかなか先に進めないのです。
加えて、相続には登記や税金、売却や活用など、さまざまな分野が関わります。だからこそ「相談はどこに?」という迷いが生まれるのも当然のこと。
結果的に、「まだ大丈夫」「そのうちでいいか」と先送りしてしまい、いざ相続が発生してから慌てて相談するケースが後を絶ちません。
2. 相談先の選び方(まずは入口を見つける)
「相続や不動産の相談はどこに?」と迷ったとき、最初から完璧な専門家を探そうとするとハードルが上がります。まずは入口を見つけることが大切です。
自治体や団体の無料相談
市区町村や法テラス、弁護士会・税理士会・宅建協会などが開催する無料相談は、安心して利用できる第一歩です。短時間ではありますが「誰に何を相談すればいいか」の道筋をつけてもらえます。
相続コンサルタントやファイナンシャル・プランナー(FP)
相続や不動産に関する全体像を整理し、必要に応じて司法書士・税理士・不動産業者につなげてくれる役割を担います。
「誰に相談すればいいかわからない」と迷ったら、まずコンサルタントやFPに「入り口」として相談するのがおすすめです。
初回無料を活用する
多くの専門家は「初回無料相談」を設けています。費用がかからないので「とりあえず聞いてみる」感覚で一歩を踏み出すことができます。
強調しすぎる必要はありませんが、「無料で聞ける」というのは、最初の行動を後押しする大きなきっかけになります。
また、最近ではオンラインミーティングも普及しています。時間や手間をかけずに「気軽に」利用できる環境も整っているので、初めての一歩が踏み出しやすくなっています。
3. 最初の一歩は「気軽な」相談から
「相談」と聞くと、「登記簿謄本を用意しなきゃ」「家族の意向を全部まとめなきゃ」と身構える方もいます。
でも実は、最初の一歩はもっと軽くて大丈夫です。
たとえば、こんな問いかけを相談の入口にしてみてください。
・「実家を空き家にしておいたら、どのような問題がある?」
・「兄弟で意見が違う場合、どう話を進めればいい?」
・「不動産の相続税や固定資産税って、どのくらいかかるの?」
これくらいのテーマなら、完璧な資料がなくても相談できますし、むしろそこから「次に何をすればいいか」「実際の課題は何なのか」などが見えてきます。
つまり、「ちょっと聞いてみる」感覚が大切なのです。大きな決断をいきなり下さなくても、会話を重ねる中で自然に方向性が定まっていきます。
4. 準備しておくとよいこと
最初の一歩を踏み出したあと、より具体的な相談を進めるために準備しておくと役立つものがあります。
・不動産の基本情報:住所、建物の築年数、土地の面積、固定資産税の納税通知書など
・登記事項証明書(登記簿謄本):法務局やオンラインで取得可(ネット請求が便利)
・推定相続人:配偶者や兄弟姉妹など、誰が相続人になるのか
・家族の意向:大まかでいいので、「住み続けたい」「売却したい」「残したい」など
これらを事前にできる範囲でもいいので準備しておくと、相談がスムーズになり、専門家から具体的なアドバイスを受けやすくなります。
ただし、最初から全部揃えなくても大丈夫です。「少しずつ揃える」くらいの気持ちで進めることが、余裕のある相談につながります。
→関連コラム「終活で考える不動産のこと」
5. まとめ:まずはこの一歩から
親の家や不動産の相続は、放置すると問題が大きくなりがちです。空き家の管理負担、税金の支払い、兄弟間のトラブル…。いざ相続が起きてからでは、余計に解決が難しくなります。
だからこそ、大切なのは「まず一歩踏み出すこと」です。
「完璧に決めてから」ではなく、「とりあえず聞いてみる」からで十分。
初回無料相談などを利用して気軽に相談することで、選択肢が広がり、家族全体で動きやすくなります。
そしてその一歩が、相続や不動産の未来を安心に変えるきっかけになるのです。
