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空き家の「盲点」 保険に入れない

「実家を相続したけど、空き家になっている‥」

そんな方が増えているのか、全国の空き家は900万戸と過去最多7戸に1戸が空き家という時代です。
中でも「その他空き家」(385万戸)が大きな社会問題となっています。
   →詳しくはこちら「『その他空き家』という本当の課題」

この空き家ですが、実は「保険に入れない」という盲点も潜んでいるのです。
万が一、火災や自然災害が発生しても、補償が受けられない‥。

この記事では空き家が入れない火災保険や地震保険について、わかりやすく解説します。


住宅向け火災保険に入れない

住宅向け火災保険は本来、「人が住んでいること」が前提の保険です。
建物が住宅として使用されていれば、住人が日常的に点検をし、火の元や雨漏りなどに気を配ります。

一方で空き家は、人が住んでいないことでリスクが高まります。
建物の傷みや老朽化が進むことで自然災害で損害を受ける可能性が高まりますし、放火されるリスクや、
誰かが入り込んで火災を起こすリスクもあります。

こうしたことから空き家は「住宅」とはみなされず、住宅向けの火災保険に加入できないのです。

空き家が入れる火災保険

空き家は、店舗や事務所などが対象となる「一般物件」として、企業向け火災保険に加入することはできます。
保険料は損害保険会社によって異なるので一概にはいえませんが、
住宅向けに比べて割高になるケースがあるようです。

また別荘など住宅として機能する建物であれば、常時住人がいなくても
住宅向け火災保険に加入できるとされていますが、取り扱いは損害保険会社によって異なります。

地震保険にも入れない

空き家は住宅向け火災保険に入れないため、地震保険にも入れないことになります。
地震保険は住宅向け火災保険に付帯して加入するものだからです。

地震で空き家が倒壊しても、補償がないという事態になりかねません。

さらに補償されないリスクも

空き家が倒壊や損壊して隣の住宅や近くを通った人の身体に損害を及ぼした場合、
空き家の所有者が損害賠償責任を負うことになります。

ところが、空き家の所有者が個人賠償責任に加入していたとしても、このような賠償には対応がありません。
空き家の場合は、施設賠償責任保険で対応があるものの、
最近では空き家の加入を受け付けない損害保険会社が複数あるようです。

一方で、最近になって「空き家専用保険」が登場しました。
一部の保険会社が空き家特化型の火災保険や賠償責任保険を販売しています。
補償内容などは保険会社によるので、加入する際には注意が必要です。


空き家には「より注意」を

空き家にはさまざまなリスクがあります。
詳しくは以前のコラム記事をご参照ください。
   →「空き家はなぜリスクになってしまうのか」

このようなリスクに備えるためにも保険に入っておきたいとことですが、
実際には加入のハードルは高まっています。

「空き家だから放っておいても大丈夫」ではなく、「空き家だからこそ注意が必要」なのです。

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